Sun'yōhin: Japanese Paper Ephemera and Collecting Culture サイトの設立構想
- Sun'yōhin: Japanese Paper Ephemera and Collecting Culture サイトの設立構想
- 一、問題意識——「エフェメラ」の輸入ではなく、「寸葉品」の輸出へ
- 二、欧米にはすでに「紙屑を研究する」学問的インフラがあった
- 三、サイトの題名
- 四、二つの流れは、いつ交差したか——年表で見る
- 五、サイト構成(11章)
- 1. What is Sun'yōhin?
- 2. Beyond Ephemera: Paper Made to Be Collected
- 3. A History of Japanese Collecting Culture
- 4. Collectors and Their Collections(趣味家月旦)
- 5. Hobby Magazines(蒐集趣味誌)
- 6. Printing of Small ART: Woodblock and Commercial Printing
- 7. Exchange, Free AD, and Collectors' Societies
- 8. Collecting for Value or for Free
- 9. Monuments and Museums
- 10. Japanese Collectors: Types and Collecting Practices
- 11. A History of Japanese Paper Collecting: Changing Trends over Time
- 六、「物の一生」を追う——欧米研究の骨格を借りて
- 七、3段階の入口——欧米研究者が「自分の対象と同じ」と気づく設計
- 八、接続候補となる海外の研究者・キュレーター
- 九、日本語資料へのブリッジこそが最大の資産である
- 十、サイトの全体像——インプットとアウトプット
- 十一、結び——「新しい学問への入口」として
要旨 — 欧米で確立しつつある Printed Ephemera Studies に、日本の「寸葉品(すんようひん)/紙もの」を解説・接続する英文サイトを開設したい。
ただし単なる紹介ではない。
欧米の "ephemera" の定義は、「一時的な使用のあとに偶然残った紙片」を対象としている。日本にはそれに加えて、最初から蒐集用に制作された紙片(納札の交換札、私製燐票、木版年賀状交換会、蔵書票交換会など)と、その蒐集を支える趣味誌・交換会・蒐集団体の結社・趣味家月旦という重層的な文化がある。
この二つを持ち出して、海外の既存の定義の側に修正を迫るのが、本サイトの狙いである。
以下、
(一)問題意識
(二)欧米側の研究基盤の確認
(三)サイトの題名
(四)年表に見る二つの流れの交差
(五)サイト構成
(六)「物の一生」の枠
(七)3段階入口
(八)接続候補研究者
(九)日本語資料へのブリッジ
(十)サイト全体像
(十一)結び
の順で述べる。
一、問題意識——「エフェメラ」の輸入ではなく、「寸葉品」の輸出へ
英語話者でも知らないことが多い「エフェメラ」を格好の良い外来語として無批判に受け入れることには、留保がある。日本にはもともと寸葉品という語があり、自然発生的な紙ものや趣味品という総称もある。まず日本語の言葉で括ってから、英語圏の枠組みと対話する順序でよいはずである。
そもそも英語圏の ephemera は、19世紀の博物学に由来する語を印刷物に転用したもので、Maurice Rickards(『Encyclopedia of Ephemera』2000)の定義に代表されるように「the minor transient documents of everyday life(日常生活の中で短命に終わる小型の文書)」を指す*1)。
Michael Twyman は "The Long-Term Significance of Printed Ephemera"(RBM 9:1, 2008)で、こうした「短命な資料」を長期的な社会史・印刷史の一次資料として位置づけ直した*2。Martin J. Andrews の "The stuff of everyday life: a brief introduction to the history and definition of printed ephemera"(Art Libraries Journal 31:4, 2006)は、副題を「Rubbish for the waste-paper basket or valuable social documents?」とし、まさに「紙屑か社会史資料か」を問うている*3。
しかしどちらも、暗黙のうちに 「短命な使用物として作られ、それが偶然残った」 ものを主対象としている。日本の紙ものには、その前提を外れる資料群がある——主に趣友との交換目的で私製された趣味的な紙――最初から交換・蒐集を目的に、限定部数の木版・多色摺で制作された紙片である。
「偶然残った紙屑」対「最初から保存用に作られた紙片」
この対比を図にすると次のようになる。
欧米の "printed ephemera" が主に想定する範囲
┌─────────────────────────────────────────┐
│ 日常の使用物(切符・広告・包装・チラシ) │
│ → 使い捨てられるが偶然残ったもの │
└───────────────┬─────────────────────────┘
│
│ 交差領域(両方の性格を持つ)
│ 例:trade card, cigarette card,
│ valentine
│
┌───────────────┴─────────────────────────┐
│ 「寸葉品」——最初から蒐集用に制作された紙片 │
│ 例:納札の交換札/木版年賀状交換会 │
│ 蔵書票交換会/私製燐票/私製ピース箱 │
│ スタンプ など │
└─────────────────────────────────────────┘
日本の紙ものが独自に押し出せる領域
Fig. 1 — 欧米の ephemera と日本の 寸葉品 の集合関係。中央の交差領域は、trade card や cigarette card のように海外でも「販促広告品(プレミアム)として配布→蒐集品化」した資料群。
下段こそ、日本側から欧米の定義に修正を迫ることが出来る領域である。
なお欧米側でも、この交差領域は蒐集研究の中心テーマになっている。Jennifer M. Black の "Exchange Cards: Advertising, Album Making, and the Commodification of Sentiment in the Gilded Age"(Winterthur Portfolio 51:1, 2017)は、3,000枚以上のトレードカードとスクラップブックを分析し、「広告として作られた紙片が、消費者の手元でアルバムに貼られ、感情と記憶の対象へと変容する」過程を追った*4。
Phillippa Hubbard "Trade Cards in 18th-Century Consumer Culture: Circulation, and Exchange in Commercial and Collecting Spaces"(Material Culture Review, 2012)も、trade card が 「miniature artworks」「valued tokens」として価値を持つ過程 を論じている*5。
つまり欧米の研究は、「短命な使用物」から「蒐集品化」へ、という下向きの矢印を対象とはしている。日本の寸葉品は、その逆——最初から蒐集品として立ち上がった紙片、すなわち上向きの矢印を提供できるものだ。
二、欧米にはすでに「紙屑を研究する」学問的インフラがあった
海外の状況を、確認できた範囲で整理しておく。
2-1. 英国レディング大学 Centre for Ephemera Studies (CES)
University of Reading の CES は、単にエフェメラを所蔵する場所ではなく、タイポグラフィ/印刷生産史/文書の物質的・社会的な生命を研究する研究センターである。約10万点の印刷エフェメラを所蔵し、19世紀の トレードカード、ホテル票・ワイン・マッチ・果物・糸などの各種ラベルまで揃える。2013年には 『Thesaurus of ephemera terms』 を編纂し、これが米国議会図書館・大英図書館などにも採用されている*6。
現在の共同ディレクターは Rob Banham と Emma Minns。Michael Twyman(2025年逝去)が創設した研究の系譜を継いでいる(同上)。Alice Crossley「Feeling Things: Ephemera and Emotion」(19世紀のグリーティングカード・喪章カードから感情とアイデンティティを読む)や、Catherine Moore「Book-related ephemera」(ブックトークン、栞、タグ、ブッククラブの通知)といった研究フェローが現在も稼働している(同上)。
食品ラベルについては、Bodil Mostad Olsen の博士論文「A diachronic study of food labels with a particular focus on verbal and pictorial narratives that are relevant to health」(レディング大学、221頁)が、1850–1970年の食品ラベルにおける健康メッセージの言語表現と図像表現を分析している*7。日本のマッチラベル・菓子袋・酒類ラベル・薬袋に、そのまま応用できる方法論とみることもできる。
2-2. Bodleian Libraries と John Johnson Collection
Oxford の Bodleian Libraries が擁する John Johnson Collection of Printed Ephemera は、約150万点、約千項目に分類される、世界最大級の印刷エフェメラ・コレクションである。デジタル版(ProQuest)では67,754件の文書と174,196点の画像が公開されている*8。
John Johnson 本人はこのコレクションを "a little museum of common printed things, to illustrate at one and the same time the historical development of our social life and the development of printing" と定義した*9。社会生活の歴史と印刷の発達を同時に示す——これは、寸葉品を横断的に扱おうとする本サイトの方針とほぼ同一である。
Bodleian は同コレクションを軸に、展覧会 The Art of Advertising を開催しており、そのキャプション集(大活字版)は、Johnson の意図と欧米の広告エフェメラ研究の到達点をよくまとめている*10。
2-3. Ephemera Society of America(ESA)と英国 Ephemera Society
ESA は "advertisements / airsickness bags (ゲロ袋) / baseball cards / billheads / cigar box labels / cigarette cards / clipper ship cards / luggage labels / menus / tickets / trade cards / wrappers ..." までを "ephemera" の範疇に入れている*11。日本の紙ものの多くと重なる範疇である。同学会は Philip Jones Fellowship など研究助成、Clements Library との共同フェローシップ、機関誌 The Ephemera Journal の刊行を行う*12。
英国 The Ephemera Society(1975年設立)も同様の対象範囲を持ち、機関誌 The Ephemerist を刊行している。編集・デザインは2003–2017年に Rob Banham が担当した*13。
2-4. 「蒐集家=研究者」の系譜
日本の戦前では「我樂他宗」の三田平凡寺が「研究」は蒐集趣味に不要的な態度を取った。学問的な正当性や研究対象としての価値を無視して、役に立たぬが自分が心惹かれるから集めるのだという、主観による愛好に価値を置いた。つまり平凡寺は単なる「蒐めるのが好きなオジサン」でしかない。 だが、欧米では、蒐集家自身が研究者化する流れがあることが判った。
- John Johnson(Bodleian):印刷業者にして蒐集家、150万点のコレクションを大学に譲渡。
- John Lewis(Royal College of Art):Printed Ephemera (1962) を著し、エフェメラを学的対象に押し上げた本人が、tradesmen's bills、public notices、trade cards、greetings cards、food labels、lithography、fine-art printing の蒐集家だった*14。
- Bella C. Landauer(New-York Historical Society):trade cards、posters、cigar labels、sheet music など約80万点、150 linear feet のコレクションを寄贈。自ら分類し、後続の蒐集家を刺激した*15。
- Marilynn Gelfman Karp:In Flagrante Collecto (2006) の著者。cigarette silks、hairnet packages、bubblegum cards、soda bottle tops など生活の中の紙片を体系化した*16。
- Pat Jacobsen:30年以上 fruit crate labels を集め、専門サイト fruitcratelabels.com を運営*17。
Fig. 2 — 欧米の "collector-researcher" 系譜と、日本の「趣味家月旦」の対応関係。
| 欧米側の型 | 内容 | 日本側の対応 |
|---|---|---|
| John Johnson 型 | 横断的蒐集 → 研究機関へ寄贈 → 印刷史 + 社会史のインフラ | 個人立の資料館、大コレクターの遺品を保存する博物館 |
| Bella Landauer 型 | 特定媒体(trade card / label 等)の大量蒐集 → 分類 → 出版で次世代を触発 | 蒐集家の私家版目録、趣味誌への寄稿 |
| John Lewis 型 | 蒐集家がそのまま研究者化し、印刷史書を書く | 趣味誌の編集者・寄稿者による通史・人物月旦 |
| Marilynn Karp 型 | 幼少期からの生活蒐集を回想録+論として書く | 「なぜ乗車券を集め始めたか」を自己言及的に語る趣味家 |
| Pat Jacobsen 型 | 独立研究者・専門サイト運営、印刷所・生産者まで追跡 | 私設HP・趣味誌で燐票・切符・納札を体系化する蒐集家 |
日本の「趣味家月旦」(誰がなぜ何を集めたか)は、この系譜に接続すれば、そのまま国際的な collecting history の一部として読まれ得る。Surya Bowyer ほか "State of the (Future) Field: The History of Collecting and Its Institutions"(History, 2024/25)は、蒐集史研究が 帝国/ジェンダー/蒐集機関/デジタルコレクション/商業としての蒐集 を軸に再編されていると整理する*18。日本の趣味誌・蒐集家の家庭観・交換広告は、まさにこの再編にも材料を提供できる。
2-5. 決定的な接点——Winterthur の Thomas Beckman Collection of Japanesque Trade Cards
Winterthur Museum, Garden & Library には 19世紀アメリカで印刷された "Japanesque trade cards" 160枚 のコレクションがある。大半がクロモリトグラフ(多色刷石版)で、Prang や Bufford といった主要印刷所も含まれる。中には実際の日本製木版をアメリカでオーバープリントしたものまである*19のでアメリカにおけるデザインが日本の影響をどのように受けたかを示している。
同種の学術的分析としては、松川祐子「"Vain Imaginings about Place and Power": Mikado Trade Cards, Gender, Race, and Leisure」がある*20。
松川は喜歌劇『ミカド』と、当時の最新カラー印刷技術である「クロモリトグラフ(多色刷り石版画)」による広告カード(トレードカード)の関係性を、ジェンダーや人種の観点から分析した。
これらが意味するのは、日本の紙ものは海外研究者にとって完全な未知ではない、しかし「日本人が自ら発信した資料」に接続する回路が細い、ということである。本サイトはその回路を拡張し日本の寸葉蒐集趣味品研究へのサービスポータルサイトを目指すことになる。
三、サイトの題名
いくつかの案を比較したうえで、次を採る。
Sun'yōhin: Japanese Paper Ephemera and Collecting Culture
- 「Sun'yōhin」を先頭に置くことで、未知の日本語を主語として立てる。
- サブタイトル "Japanese Paper Ephemera and Collecting Culture" によって、欧米の研究者が既存のキーワード(paper ephemera / collecting culture)から検索して到達できる。
- コロン以下の "Collecting Culture" は、単なる資料紹介ではなく 蒐集文化そのものを対象にする、という姿勢の表明でもある。
四、二つの流れは、いつ交差したか——年表で見る
「寸葉品を欧米の枠に接続する」と言葉で言うのは容易い。しかし両者が実際にどこで出会い、どこですれ違ってきたのかを見ないと、説得力は出ない。そこで、1800年から現在までの二つの流れを一枚の年表にした。

Fig. 8 — 左レーンが欧米の Printed Ephemera Studies、右レーンが日本の紙もの蒐集文化。中央の年代軸を挟み、日欧を跨ぐ交差イベントだけを赤い帯で示した。点の色は、青が機関・学会・制度、茶が出版・研究、緑が実物・蒐集活動である。日本側データの主典拠は日本燐寸工業会の『マッチ年表』と「蘭渓文庫」の各ページ、および千社札交換会史(宮武外骨『奇態流行史』大正11年の引用を含む)。
この年表から読み取れることは、大きく三つある。
4-1. 蒐集のインフラは、日本が早かった
まず目に入るのは、右レーンの「1903(明治36)日本燐枝錦集会 設立」が、左レーンの「1975 英国 The Ephemera Society 設立」のはるか上にあることである。日本の燐票(マッチラベル)蒐集同好会は、欧米のエフェメラ学会に70年以上先行していた。 なおマッチカバーとしてはアメリカには1941年に Rathkamp Matchcover Society があり、イギリスでは1945年に British Matchbox Label and Bookmatch Society(旧名:British Matchbox Label & Booklet Society)が設立された。
なお英語でマッチラベル蒐集を「phillumeny(フィラメニー)」というが、この言葉自体は1943年にイギリスの女性蒐集家マージョリー・S・エヴァンズ(Marjorie S. Evans)によって作られた造語が広まったものである。
日本燐枝錦集会は明治36年、燐票蒐集家の福山碧翠をはじめ柳川一蝶斎・桂文楽・早川中唐らが発起人となって発足した「最初の同好会」である*21。大正7年には創立15周年記念の全国燐票陳列大会を上野公園で開き、大正9年には機関誌『錦』を創刊、大阪・神戸に支部を置いた*22。
これに対し欧米側で蒐集家が協会を作るのは、1975年の英国 The Ephemera Society(Maurice Rickards 創設*23 )と、1980年の Ephemera Society of America(コネチカット州 Southbury で開催された Ephemera USA 1 で発足*24)を待たねばならない。約70年から75年の差である。
しかもこの先行は、同好会の数だけの話ではなく蒐集大家の輩出にも関与する。福山碧翠は大正元年に燐票6万3000種を数え、昭和2年には20万種に達した。古屋蘭渓は大正6年に3万種、昭和12年頃には40万種を集めている*25。これだけの量と分類を支えるには、交換会と趣味誌(日本燐枝錦集会の『錦』)という制度がなければならない。 日本はそれを、欧米の協会より70年早く持っていたのである。
4-2. 「最初から蒐集用に作られた紙片」は、江戸にあった
年表でいま一つ目を引くのは、右レーン最上段の「c.1830 千社札・納札の流行」である。納札(千社札)は、この年表のどの欧米イベントよりも早く、「蒐集・交換を目的とした紙片」として立ち上がっていた。
千社札は、曲亭馬琴『曲亭雑記』に文化年間の奇人・天愚孔平が始めたと記され、天保・嘉永・安政期に最も流行した*26。そして宮武外骨『奇態流行史』(大正11)は、その性格をこう記録している。
納札大会とて同好者の集会を盛んに開き、毎回その席上で相互に誇って交換せるを目的とし、……納札はただ名のみで、新意匠の競技会というようなものになってしまった
つまり、社寺に貼るための「使用物」だった札が、交換と蒐集を目的とした「作品」へと転じた。これは、欧米の ephemera が前提とする「一時的使用物が偶然残った」という筋とは、成り立ちが根本的に異なる紙片である。日本側が持ち出せる最大の反例である。
なお明治40年前後にはこの千社札が復興し(同)、大正10年には大會が開かれた。納札の交換会自体は戦後も開催されているが、その大會(納札の各団体の総合大会)は、じつに104年後の2025年11月30日、増上寺で「昭和百年記念納札大會(おおがい)」として承継されている*27。
4-3. 交差は、まだ三度しかない
赤い帯で示した日欧の交差は、年表全体で三点しかない。
第一の波(19世紀後半)。1867年パリ、1873年ウィーン、1876年フィラデルフィアの各万博を経て、日本の紙・意匠が欧米へ流出した。その結果が、1880〜90年代の米国製 "Japanesque Trade Cards" である。Winterthur の Thomas Beckman コレクション160枚——大半がクロモリトグラフで、Prang・Bufford らが名を連ね、ごく一部は日本製の木版を米国でオーバープリントしたもの——は、その物証である*28。
第二の波(20世紀後半)。欧米では1962年の John Lewis『Printed Ephemera』、1975年の英国学会、1980年の ESA、1993年の Reading 大学 Centre for Ephemera Studies(Lord Briggs が開所、Michael Twyman が主導*29と、エフェメラ研究が制度化されていった。
しかし日本側のレーンは、この第二の波と接続していない。日本の趣味誌・交換会の膨大な蓄積は、この制度化の外側に置かれたままである。
第三の波(2026)。ほかでもない本サイトである。年表の最下段、赤い帯で二つのレーンを初めて研究者同士で結びたい。
4-4. 年表の使い方
この年表は、サイトの各章の導入に再利用する。サイト第3章(蒐集文化史)には右レーンを、サイト第6章(印刷)には引札・燐票の技術史を、サイト第9章(碑と館)には「1934年 福山碧翠記念碑 建立」「燐寸塚」といった物理的痕跡を、それぞれ年表から引く*30。「◯◯年に、日本ではすでにこれが行われていた」という一文を各章に一つずつ置くだけで、欧米研究者らの前提が崩れる。
五、サイト構成(11章)
設計思想 — 一つのページを開いたときに、海外の研究者が 自分の研究方法をそのまま適用できる ように、以下の10項目テンプレートを共通形式とする(Duke 大学の W. Duke, Sons & Co. cigarette cards のデジタル化実践などを参考にした。*31)。ここは研究が先行している欧米に合わせてあげよう。
① Object ② Date ③ Material ④ Printing method ⑤ Size ⑥ Function ⑦ Design/Text ⑧ Place/Producer ⑨ Evidence of circulation & collecting ⑩ Related hobby magazines / collectors / bibliography
Fig. 3 — 資料記述テンプレート(納札を例に)
| 項目 | 記述例 |
|---|---|
| Object | Nō-satsu (納札) — a votive slip pasted on temples, but also produced for peer-to-peer exchange within collectors' guilds |
| Date | Meiji–Shōwa(明治~昭和) |
| Material | Japanese paper (washi) |
| Printing | Woodblock printing, often multi-block colour |
| Size | 各個体で採寸 |
| Function | 奉納/交換用の "kōkan-satsu"/記念 |
| Design/Text | 屋号・所属連・干支・意匠 |
| Producer | 彫師・摺師・注文主(判明分) |
| Circulation & collecting | 交換会(納札會 nōsatsu-kai)/連・睦の記録 |
| Related | 趣味誌名、収載目録、参考文献 |
以下、サイトを構成する11章の狙いと欧米側の対応関係を示す。
1. What is Sun'yōhin?
「寸葉品」の語源、範囲、「紙もの」との異同を整理。欧米の ephemera 定義(Rickards / Twyman / Andrews)と並置して差異を明示する。定義比較の一次資料として本調査で発見した Twyman 論文および Andrews 論文(前出)を典拠にする。
2. Beyond Ephemera: Paper Made to Be Collected
本サイトの核。「短命な使用物→偶然残った」ではなく、「最初から蒐集用に制作された紙片」というカテゴリーを提示する(Fig. 1 の下段)。納札の交換札、木版年賀状交換会、蔵書票交換会、私製燐票、私製ピース箱、スタンプ巡礼などを具体的に列挙。ESA の "What is ephemera?" 定義*32に対して、"paper made to be collected" を第三のカテゴリーとして加えるよう働きかけたい、あるいは「閑却していた」と気づきを与えたい。
Fig. 4 — 4象限による日本の寸葉品分類(縦軸:使用済/未使用、横軸:無価/有価)
未使用
│
使用済み前提の │ 未使用で商品性のある
コレクター品 │ コレクター品
(包装紙・ │ (記念タバコ・
ラベル・ │ 未使用切手・
上掛紙) │ 記念絵葉書)
─────────────┼──────────── →
無価 │ 有価
│
販促・無料頒布 │ 交換・分譲を前提とした
(ポケット暦・ │ 私製・限定制作品
ティッシュ・ │ (納札交換札・
しおり) │ 蔵書票交換会・
│ 私製燐票)
│
使用済
右下——「有価×使用済(≒交換を前提とした私製品)」——が、まさに欧米の ephemera が視野に入れ切れていない領域なのである。
3. A History of Japanese Collecting Culture
明治以降の日本の蒐集文化を、紙もの別(燐票・切符・納札・絵葉書・引札・ポチ袋・宝船)に略述する。Bella Landauer や John Johnson が印刷史と社会生活史を同時に描こうとしたのと同じ目的として、日本の事例を置く(前掲 Bodleian / NYHS 資料)。
4. Collectors and Their Collections(趣味家月旦)
一人の蒐集家を、Landauer 型の分類記述で紹介する。「何を集めたか」だけでなく「なぜ、どう分類したか」まで書く。Marilynn Karp の自己言及型ナラティブは参照モデルとなる。
5. Hobby Magazines(蒐集趣味誌)
蒐集趣味誌(機関雑誌)の書誌、会則、交換広告、支部制度、を英語で解説する。日本語の一次資料そのものへの英文ガイドを提供することが、海外研究者への最大の贈物になる。英国 The Ephemerist や ESA The Ephemera Journal と対照させる*33。
6. Printing of Small ART: Woodblock and Commercial Printing
「自画・自刻・自摺」の木版趣味と商業ラベル印刷。欧米側では、Michael Twyman A History of Chromolithography(British Library, 2013、*34 )と、Rob Banham "Colour for commerce: letterpress-printed ephemera in Britain, 1740–1830"(CentAUR 収録、*35 )が対応する。日本側の木版・多色摺・石版・活版を、その延長線上に置いて記述する。
7. Exchange, Free AD, and Collectors' Societies
交換会・盆回し・納札會・連/睦・燐票の会合、そして趣味誌の無料三号広告枠などを扱う。Jennifer M. Black "Exchange Cards..." が示した「広告→アルバム→感情の対象」の変容過程(前掲)と、日本の交換会の実態を比較する。
8. Collecting for Value or for Free
有価的(郵趣・紙幣・商品券・印紙・未使用カード)と無料入手(使用済・包装紙・上掛紙・フタ・商標ラベル・販促品)の区別を英語で説明する(タタキ台の英文をそのまま採る)。この分割は、上記 Fig. 4 の横軸そのものである。
9. Monuments and Museums
納札塚・顕彰碑・個人立の資料館・故人コレクターの蒐集品を遺贈保存する博物館を紹介する。マッチラベルについては、日本燐枝錦集会(明治36年設立、燐票蒐集家・福山碧翠らが発起)、燐票蒐集家・古屋蘭渓の蘭渓文庫(神戸・日本燐寸工業会に現存)などが好例。「蒐集の物理的痕跡としての碑と館」という視点は、Bodleian が John Johnson を語る枠と接続する*36。
10. Japanese Collectors: Types and Collecting Practices
紙もの専門別(トピカリスト)/干支・宗教・動物などの主題別/全般(ゼネラリスト)/天災・行事別/未使用・使用済み——蒐集の基準そのものを類型化する。Karp の生活蒐集型と対照できる。
11. A History of Japanese Paper Collecting: Changing Trends over Time
時代ごとの蒐集対象の変遷。Surya Bowyer らの「蒐集史のフィールドはいま何を問うか」(前掲)と対照させ、日本の趣味誌史料が国際的な議論に何を足せるかを示す。
六、「物の一生」を追う——欧米研究の骨格を借りて
Bruce Roberts Clipper Ship Sailing Cards (2007) は、クリッパー・カードを 「快速船の絵」ではなく「海運産業と商業印刷産業が出会った場所」として、印刷業者・彫刻師・印刷技術・図像・海運史・流通まで追求している*37。同種のアプローチは、New-York Historical Society の Wendy Shadwell 「American Clipper-ship cards / Commercial Printing and the Maritime Industries」にも継承されている*38。
このアプローチを日本の紙ものにあてはめると、「物の一生」の環は次のようになる。
Fig. 5 — 「物の一生」の流れ図。①印刷 → ②商品・広告 → ③配布・流通 → ④使用 → ⑤保存 → ⑥蒐集 → ⑦研究対象化。
欧米側の trade card / clipper card / cigarette card 研究の骨格を、日本の寸葉品にそのまま移植できる。日本側で特に強く出るのは、赤破線で示した「③配布・流通」から「⑥蒐集」へ短絡する ケース(=最初から蒐集用に制作された紙片、Fig.1 下段のカテゴリー)。納札交換札や木版年賀状交換会では、「使用」も「保存」も経ずに、印刷された時点で蒐集品として交換の場に投入される。
Mike Esbester のシガレット・カード研究(Science Museum Group Annual Review 2014–15、SMG_AnnualReview2014-15.pdf / *39や、A. Blum "Cigarette cards - irony in propaganda"(Tobacco Control, 1995、Blum_Cigarette-Cards-Irony-in-Propaganda_TobaccoControl.pdf /*40は、小さな紙片を 「社会にどのようなメッセージを媒介したか」 から読む方法を提示している。同じ視角を、牛乳キャップ・マッチラベル・納札・鉄道切符に適用できる。
Ann-Marie Einhaus らの AHRC プロジェクト Ephemera and Writing about War in Britain, 1914 to the present は、単行本 Wartime Ephemera and the Transmission of Diverse Family and Community Histories にまとまり、家族・共同体の記憶伝達装置としてのエフェメラを扱っている*41。この枠は、日本の戦中・戦後の紙もの(配給切符・回覧板・慰問絵葉書・戦時マッチラベル)にそのまま応用できる。
七、3段階の入口——欧米研究者が「自分の対象と同じ」と気づく設計
日本の資料を、いきなり「エキゾチックな別世界」として提示しないこと。欧米研究者が すでに研究している対象と同じ棚に並ぶ、と気づく順序で提示する。
Fig. 6 — 欧米側の対象 → 日本側の対応資料
| 段階 | 欧米側で研究が確立している対象 | 日本側で並べる寸葉品 |
|---|---|---|
| ① 資料の型 | Trade cards / Labels / Cigarette cards / Clipper ship cards / Postcards / Tickets / Advertising cards | 引札 / マッチラベル(燐票)/ 商業カード / 納札 / 絵葉書 / 乗車券 |
| ② 印刷技術 | Letterpress / Wood engraving / Lithography / Chromolithography / Engraving | 木版(多色摺)/ 石版 / 活版 / 銅版 |
| ③ 蒐集文化 | Collectors / Clubs / Albums / Trade / Exchange / Fairs / Catalogues / Collecting societies | 趣味家 / 趣味誌 / 蒐集会 / 交換 / 交換広告/ 番付/ 会則 / 熱集品目録 / 趣味家月旦 |
3段階目まで並べたとき、これは comparative history of printed ephemera になる。海外の研究者にとって、日本の資料は 「未知の対象」ではなく「比較対象」 になる——ここが本サイトの戦略上の要である。なお「比較蒐集趣味論」という比較文化学も提案することを近日お知らせする。
八、接続候補となる海外の研究者・キュレーター
本サイトの読者として、まず接触を試みたい上位を挙げる。順序は日本の資料との接続の強さ順。
Winterthur には既に Thomas Beckman Collection of Japanesque Trade Cards(160枚)が存在する(前掲)。ここを起点にすれば、Roeber・Parmer・Alvis(2026年 ESA 発表「Stars, Stripes, and Sales: Shaping American Identity Through Advertising」、*42との対話が、「アメリカ人が日本をどう紙の上に描いたか」対「日本人がその時期に何を紙で作り交換していたか」、という双方向のテーマになる。
九、日本語資料へのブリッジこそが最大の資産である
海外研究者が日本の紙ものを研究する際の最大の障害は、日本語の一次資料が読めないことである。旧漢字・歴史的仮名遣い・独特の趣味用語(寸葉・略語《官白・私白・燐票・記葉など》・盆回し・連・睦)、会員名簿、番付・交換規則、交換広告、蒐集品分類、蒐集対象の時代ごとのブーム、趣味家の人物月旦。
ここを解説でき得る人材が、日本国内にも実は極めて少ない。
本サイトは、次を提供する:
- 一次資料の画像(趣味誌・蒐集品・広告・会則)とその書誌情報(発行年月日・発行者・発行所・所蔵先)。
- 略語の解説と蒐集趣味世界での用語の英語解説。
- 趣味家の人物情報(趣味家月旦・略歴・活動記録)。
- 研究上の問題提起(例:「趣味誌における入札欄の成立時期」「マッチラベル蒐集の成立と発展過程」「好意による蒐集援助と分譲価格の違い」「納札蒐集の歴史」「蒐集における趣味派と研究派との対立」「周縁文化との連接―「方言や偉人顕彰の蒐集」「絵葉書蒐集史のピットホール」)。
これらは、Princeton University Library の South Asian Ephemera Collection(2,300点以上のデジタル化・メタデータ化、*43や、Yakima Valley Libraries の Fruit Crate Label Collection(Label History / Lithographers and Printers / Growers and Packers / Origins に分節、*44の記述構造を参照する。「マッチラベル → 印刷所 → マッチ製造業者 → 商店 → 商品 → 蒐集家」という日本版の系譜図 を、ラベル一枚ごとに埋めていく。
十、サイトの全体像——インプットとアウトプット
ここまでの一節から九節までを一枚に畳むと、次の図になる。
Fig. 7 — サイトの全体設計。中央が11章のサイト本体。左の青系ブロックが欧米側からのインプット(方法・理論・比較対象)——Reading CES、Bodleian JJC、ESA/英Ephemera Society、Winterthur・Huntington・NYHS、collector-researcher系譜、現行研究の理論(Black/Hubbard/Bowyer/Einhaus)、Princetonの非西洋アーカイブ。右の茶系ブロックが日本側からのインプット(一次資料・実物・読み下し)——引札・燐票・納札、木版技術、交換会・支部・連・睦、蒐集趣味誌、趣味家月旦、納札塚と個人立資料館、戦時・災害エフェメラ。両者を11章で編み直し、下段の三つのアウトプットとして国際学界に返す
(一)既存定義への修正提案(ESA・CESの ephemera 定義に「最初から蒐集用に作られた紙片」を加える)
(二)比較エフェメラ史の材料(日欧の trade card / label / card 研究に日本の対応資料を並置する)
(三)共同研究のハブ(10-20人の海外研究者との接続を、展示・論文・アーカイブへ展開する)。
(図版ファイルは同フォルダに .svg と .png で保存済み。はてなブログでは PNG をアップロードして参照する。)
十一、結び——「新しい学問への入口」として
Reading 大学 CES 自身が、エフェメラ研究について "academic subject としては非常に新しい" と述べている*45。既に完成した学問を輸入するのではない。まだ形成途上の Ephemera Studies に、日本の印刷文化・蒐集文化という未知の大きな資料群を接続し、その定義に修正を迫る。それが本サイトの狙いである。
百万人に見せる必要はない。海外に十人、二十人の「この資料を研究したい」という人が現れれば十分である。そこから、Winterthur の Beckman コレクションと日本の引札を並べる比較展、Reading CES と共同での「日本の趣味誌における交換広告」研究、Princeton の南アジア・エフェメラの隣に置く「東アジアの独自なエフェメラ」アーカイブ——といった具体的な次の一歩が始まるかも知れない。何もしないよりはましである。
「Sun'yōhin」——日本語のこの一語から出発したいと思う。
参考図版 蒐集物入手方法の一覧

参考図版 蒐集家の深化図

参考図版 蒐集趣味の主題別分類

*1:Newberry Library "Printed Ephemera" リサーチガイド、Newberry_Printed-Ephemera_research-guide.pdf / 出典 https://www.newberry.org/uploads/files/Printed%20Ephemera.pdf
*2:Twyman_The-Long-Term-Significance-of-Printed-Ephemera_RBM2008.pdf / 出典 https://rbm.acrl.org/index.php/rbm/article/view/294
*3:出典 https://www.cambridge.org/core/journals/art-libraries-journal/article/stuff-of-everyday-life-a-brief-introduction-to-the-history-and-definition-of-printed-ephemera/9DB2C34164B19D4C862818709AA79780
*4:出典 https://www.journals.uchicago.edu/doi/10.1086/693448
*5:出典 https://journals.lib.unb.ca/index.php/MCR/article/view/20447
*6:出典 https://collections.reading.ac.uk/letter-printing-graphicdesign-collections/centre-for-ephemera-studies/
*7:食物ラベル博士論文_Olsen_1850-1970_Reading.pdf / 出典 https://centaur.reading.ac.uk/113323/
*8:出典 https://www.bodleian.ox.ac.uk/collections-and-resources/special-collections/catalogues/johnson / https://www.bodleian.ox.ac.uk/collections-and-resources/special-collections/catalogues/johnson/finding-aids/images
*9:出典 https://www.bodleian.ox.ac.uk/collections-and-resources/special-collections/catalogues/johnson/about/history
*10:Bodleian_The-Art-of-Advertising_large-print.pdf / 出典 https://visit.bodleian.ox.ac.uk/art-advertising-large-print.pdf
*11:出典 https://www.ephemerasociety.org/definition/
*12:phemeraJournal_Vol23-Issue2.pdf / 出典 https://www.ephemerasociety.org/the-jones-fellowship/
*13:出典 https://ephemera-society.org.uk/
*14:出典 https://en.wikipedia.org/wiki/John_Lewis_(typographer) / https://archive.org/details/trent_0116404139556
*15:出典 https://findingaids.library.nyu.edu/nyhs/pr031_bella_landauer_business_advertising/
*16:出典 https://findingaids.library.nyu.edu/nyhs/pr279_marilynn_karp_ephemera/
*17:出典 https://fruitcratelabels.com/
*18:出典 https://onlinelibrary.wiley.com/doi/full/10.1111/1468-229X.13434
*19:出典 https://winterthur.libraryhost.com/repositories/2/resources/83
*20:Matsukawa_Mikado-Trade-Cards_Japonisme_JACulture.pdf / 出典 https://www.seijo.ac.jp/pdf/falit/208/208-04.pdf
*21:出典: 日本燐寸工業会「国産第一号の燐票いろいろ」 https://match.or.jp/museum/column/4217/
*22:出典: 同『マッチ年表』大正年間 https://match.or.jp/museum/chronological-table2/
*23:出典 https://ephemera-society.org.uk/about-us/
*24:出典 https://www.ephemerasociety.org/early-history-of-the-ephemera-society-of-america/
*25:出典: https://match.or.jp/museum/chronological-table2/ / https://match.or.jp/museum/rankei/
*26:出典: 千社札交換会史 https://blog.studiofruitjam.com/2023/04/17/senjafuda/
*27:出典: 「千社札の『大會』、104年ぶりに開催」 https://artexhibition.jp/topics/news/20251202-AEJ2793792/
*28:出典: Winterthur Library https://winterthur.libraryhost.com/repositories/2/resources/83
*29:出典 https://collections.reading.ac.uk/letter-printing-graphicdesign-collections/centre-for-ephemera-studies/
*30:出典: https://match.or.jp/museum/chronological-table3/
*31:出典 https://archives.lib.duke.edu/catalog/mitchelltobacco
*32:出典 https://www.ephemerasociety.org/definition/
*33:出典 https://ephemera-society.org.uk/ / EphemeraJournal_Vol23-Issue2.pdf
*34:出典 https://www.si.edu/object/history-chromolithography-printed-colour-all-michael-twyman:siris_sil_1025470
*35:出典 https://centaur.reading.ac.uk/82746/
*36:前掲 https://www.bodleian.ox.ac.uk/collections-and-resources/special-collections/catalogues/johnson/about/history
*37:出典 https://www.americanantiquarian.org/clipper-ship-cards
*38:出典 https://findingaids.library.nyu.edu/nyhs/pr116_clipper_ship_cards/
*39:出典 https://www.sciencemuseumgroup.org.uk/sites/default/files/2023-11/smg-annual-review-2014-15.pdf
*40: 出典 https://csts.ua.edu/files/2016/09/1995-Cigarette-cards-Irony-in-propaganda.pdf
*41:WartimeEphemera_Transmission-of-Family-and-Community-Histories_MDPI.pdf / 出典 https://www.mdpi.com/2313-5778/8/3/114
*42:出典 https://www.ephemerasociety.org/2026-speakers/
*43:出典 https://dpul.princeton.edu/sae/about/south-asian-ephemera-collection
*44:出典 https://yvl.omeka.net/exhibits/show/labels
*45:前掲 https://collections.reading.ac.uk/letter-printing-graphicdesign-collections/centre-for-ephemera-studies/





